中東・パレスチナ

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20040418AT3K1800718042004.html
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20040418AT3K1800O18042004.html
イスラエルハマス新指導者ランティシ氏暗殺
それに伴い日本経済新聞では、「ハマス」解体の予想

この事件とイラクの事件は決して別の事件ではありません。フセイン政権下でイラクは、アラブ・イスラム諸国の支持を得るためにパレスチナ支援を常々主張してきました。いままで、多くの他のアラブ諸国はそれが自分たちの支持を得るためであるという認識があったでしょうし。パレスチナの指導者層・知識人階層にもあったでしょう。
しかし、今のような形でアメリカによるイラク占領、イスラエルによるパレスチナ占領が続くとすれば。アラブ諸国民に真の意味で「反アメリカ・イスラエル」意識を植え付けることになります。
現時点ではアラブ諸国に於いては民主化が進んでおらず、若年層にはアメリカに対する憧れがある層があることは否定できません。しかし、アメリカの望むように民主化が進んだ場合、それは往々にして「愛国主義」という形でナショナリズムの追求が行なわれ。国家意識のバックグラウンドであるイスラム教と再び強く結びつくことになるでしょう。
結果的にアメリカの行動こそが、ハンチントンの指摘した「文明の衝突」を引き起こすのではないかという危機意識を私は持っています。

日本は、それでもまだ遅くないと思います。
自衛隊の一時的撤退を行なった後で、ということになりますが。
世界に対して、現在のアメリカのアラブ政策(当然イスラエル問題に対しての強い主張を行なうのはもちろんです。)の問題点の指摘を行なうことで。アメリカの方向転換を促すと同時に、国連主導の体制化で日本という国を大きく出した形での多額のODAを投入すべきです。国内でも、問題が指摘されている「中国」、環境アセスが行なわれない形で開発が行なわれている「東南アジア」で多額のODAを支出するよりも絶対に効率的であると考えます。*1この旨を発表するだけでもイラク国内の治安が安定するように考えますがどうでしょうか?

*1:勘違いして欲しくないのですが中国・東南アジアでのODA支出を止めろという主張ではありません。