いくつか…

id:o-tsukaさんやid:panoramaさんのエントリに触発されて書きます。

2005-09-14
確かに、現在の「社民党」は社会民主主義政党では無いと思います。現在の社民党を無理やり表現すると左派リベラル女性党でしょうか…。
で、その上のエントリ(2005-09-14)も実際、共産党社民党ももっと危機感を持って欲しいと思うところではあります。最下部の支持者レベルでは「護憲」*1や「福祉」といった分野での両党の差異は、自民党民主党内の政策の違いに比べて小さいとすら見える。

そして、http://d.hatena.ne.jp/panorama/20050914#1126696659でpanoramaさんが仰っている

宮台クビ大准教授や山口北大教授等が主張する都市型リベラル(市場一辺倒ではなく、公助)の路線は当面、否定された

もおそらく真実…。
今回の投票率が70パーセント弱、従来の投票率が60パーセント前後として、従来の60パーセント中半分くらいが支持政党有りの層と考えられる。*2今回増えた10パーセント前後のほとんどが自民党に流れたと考える時、その層が所謂「都市型リベラル」層であったとは言い難い…。今選挙における、30パーセントの棄権票からの今後の掘り起こしは非常に難しいと思われる現状からして・・・。寝た子を起こして損をしたのが誰だったかは、選挙結果を見れば一目瞭然…。上記の10パーセントが今後常に投票し続けるかどうかは正直微妙だとは思いますが。こういう考察(http://bewaad.com/20050911.html#p01)

法案は否決されましたがあなたの力があればそれをひっくり返すことができるのです、というメッセージは、上記で言う”小さな奇跡”でしょう。もちろんすべての候補は選挙に当たってあなたの一票が必要だというわけですが、それはこれまでもそうですし、今後も変わりません。今回特有の要素とは、それに加えて総理大臣が力を貸してくれと政権を投げ出したことにあります。
本来小泉政権のマクロ経済運営によりしわ寄せをこうむっているはずの「B層」に小泉総理を支持する者が多いのもこれがためでしょう。自らの存在意義を見出すチャンスに相対的に恵まれず悩んでいる身に対して、こう呼びかけられるのですから。「これは現実なんだ! キミたちの支持が必要だ」と。

*3もあることを考えると、今後自己実現に酔う層は一定期間は継続的に参加し続けると考えるのが適当かもしれません。*4しかも、参加者が今回の選挙のように政策パッケージではないもので決められるということになると、次回の選挙で今回の選挙の当選者を落とす理由がありません。
都市部で多かったように思われるのは、自民党議員と民主党議員の票差が2万票から3万票の間の選挙区。*5公明党票が、1選挙区あたり1万票から2万票*6とするとなんとなく民主党の敗因も見えてくる気がします。*7

とりあえず今回の選挙の教訓
やっぱり「小選挙区制はダメ」

*1:ちなみに護憲原理主義には疑問が多いが…思考停止に陥ってしまっている場合が相当見受けられてきたと思うので。

*2:…はず。正確なデータとそのうち照らし合わせるつもりですが。

*3:http://d.hatena.ne.jp/pavlusha/20050912#p1さん経由

*4:この「君の力が必要だ」というアプローチが成功して、それに応じた自分の自己実現が果たされるというのは、(強烈な)ナショナリズム下における国家と国民の関係を想起させられて仕方ありません。皆さんも見た事があるでしょう、第二次世界大戦期のアメリカの軍人募集のポスター…。

*5:これも正確なデータを確認する必要あり。

*6:公明党票=創価学会員ではありません…創価学会員という手足を使って、自民党の名の下で選挙を行う事で効果はかなりますものと考えられます。

*7:実は民主党が健闘していたとも言えなくはないのではという考えも頭をよぎる…