無くしたら整備できないの?

http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_08021803.htm
大分空港〜延岡3時間、視察の菅氏「幹線道路がないのは実感」

民主党菅直人代表代行が17日、宮崎県入りし、同県の東国原英夫知事らとの道路特定財源に関する公開討論会(19日)に備え、道路事情を視察した。
 菅氏は首長との懇談などで道路特定財源の見直しを訴えたが、大分空港から延岡市の視察先まで車で約3時間もかかり「東九州に幹線道路がないというのは実感できた」という感想も漏らした。
 菅氏は、延岡市北川町東九州自動車道の建設現場を視察後、首藤正治延岡市長らと懇談した。 
 民主党が主張する道路特定財源暫定税率廃止などについて、首藤市長は「高速道路整備がやっと私たちの番になった。制度が変わって計画が白紙に戻ったら困る」と主張。
 これに対し、菅氏は「道路の必要性は分かるが、今は必要性を国土交通省の役人が判断している。制度を変えなければムダは省けない」と強調した。
 この後、菅氏は市内のホテルで市民との意見交換会に出席。主婦や会社社長らから「都会と同じ感覚で考えないでほしい」などという意見を聞いた。
 公開討論会を巡り、東国原知事はこれまで「場所は延岡市高千穂町にして、菅さんは車で来ればいい」などと発言していた。意見交換会後、菅氏は「これだけ(移動に)時間がかかる所は全国でも少ない」などと話した。18日も同県内の道路事情を視察する。
 討論会は東京都内で開かれ、全国知事会長の麻生渡・福岡県知事も出席する。

この議論に関しての、道路特定財源維持派の言説のお粗末さには正直あきれ返る。「環境税的要素がある」「地方の実情」「まだ整備が必要」…。
本当に必要性があるのならば、一般財源化したうえで予算に組み込めばよい話ではないか。道路の整備だけ、特定財源からやってきたことでの構造的問題を完全に無視している。「やっと自分の番」云々という話も、では今までなぜそこに対しての投資が道路特定財源によってなされなかったのかを考える必要があるだろう。答えは簡単、利益分配*1に値しない、あるいは後回しにして当然の地域とみなされてきたからである。北海道に熊しか歩かないといわれるような広い道路が作られ、東九州には道路が作られなかったことの答えはそこにある。今後、道路特定財源が維持されたとしてもやはりそれは同じことだ。
もうこの手の利益分配政治には別れを告げるべきときではないのか?利益分配の過程に様々な汚職、腐敗が潜んできたのではないか。
何のために、地方分権その中での財源委譲が叫ばれているのかをもう一度考え直す必要がある。
もう一度言うが、本当に必要で、地方でまかなえないならば、一般財源でつくるべきだ。

*1:「利益配分」と使い分けている。正当な利益配分は国家の役割として重要と考えている。