教研集会拒否:ホテルが初会見 「客の安全守りたかった」

http://mainichi.jp/photo/news/20080227k0000m040065000c.html

日本教職員組合日教組)の教育研究全国集会で、会場使用を拒否したグランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)の経営陣らが26日、「宿泊客らの安全を守りたかった」と釈明した。ホテル側にはメールや書面で約270通の批判が寄せられており「考えを説明したい」と初めて記者会見した。
 親会社・西武ホールディングスの後藤高志社長は「憲法は集会の自由を保障しているが、個人の尊重もうたっている。集会当日と前日には周辺の学校で7000人が受験に臨んでおり、街宣車が押し寄せたら取り返しのつかぬ事態になった」と強調。集会が招く混乱については「(予約を受けた時点で)調べておくべきだった。反省している」と述べた。
 日教組組合員の客室190室も予約を解除し、港区から旅館業法違反の疑いで事情を聴かれていることについて、ホテル側は「集会と宿泊は一体となっており、共に解約した」と説明した。
 日教組は昨年3月に会場使用を申し込んだが、11月になってホテルが契約解除を通告。日教組が求めた仮処分では東京地裁、東京高裁ともに使用を命じる決定を出した。しかしホテルは従わず、51年以来開かれている同集会が初めて中止となった。【山本紀子】
毎日新聞 2008年2月26日 19時55分 (最終更新時間 2月26日 20時00分)

「集会の自由」の保障と「個人の尊重」を対立させるという段階ですでに、人権概念、憲法認識に誤りがあるのではないかと思われる。