政治的正しさとリフレ支持者内の政治的態度について

[政治][経済]
小野善康さんからお電話をいただいた件ほか

ただし濱口さんは、戦前の社会大衆党が、貧困者に冷淡なブルジョワハト派を敵視して、再分配に理解のありそうな軍部を後押しした歴史に同情的なので、Apeman(id:Apeman)さんとは問題の優先順位が違うはずですが。

()部は引用者


これはまさに坂野潤治氏が問題にしていたところだなと思い。メモがてら


id:Apeman氏も、id:tikani_nemuru_M氏も、id:usoki氏も問題にしていたのはその「政治性」だと思うのですよね一貫して
松尾匡先生がそうだとは全く思いませんが
ネットリフレ派の多くは自分の「政治性」をリフレという政策の「中立性」の影に隠して、あるいは無自覚な人が多いように見受けられた。
金子氏の話にしても金子氏の「歴史認識の話」と「リフレ政策」の主張は「これはこれ、それはそれ」であり切り離して考えるべきというのは、政治的にはあまりにもナイーブかつ危機意識のない説明・認識だといわざるを得ない。あくまで「歴史認識の話」を問題だと思う人間にはというべきかもしれないが、ネットリフレ派の中には金子氏の「歴史認識の話」を問題だと思っていない人もいるようだが、そしてそのことを何の問題だとも思っていない人も…


個人的なレベルではそういう人がいてもよい、しかしそういう人が多く、なおかつリフレ政策主張者のなかでヘゲモニーを握っているということになると問題は別だ
政策の内在的な政治性ではなく、完全に現実政治の中での政策パッケージと関わってくる


「政策」が何か思想に対して真に中立的であるということは現実的にはないだろう。そういう意味では松尾氏の出した冒頭引用の例は、リベラルと保守の結合と左派と軍部の結合という一見ねじれに見える思想的状況を生み出したという意味で適当な例えなのだと思う。


私も現状の日銀の無策は問題だと思うし、リフレ政策に一端の希望を見出すということについて理解できなくもないが
政治的なナイーブさから経済政策の中立性・有効性・優位性を押し付ける「政治的に中立でない人」が、他の政策についてそれと同じ程度に「強圧的」に振舞わないとは到底信用できない


松尾匡さんの人格と田中秀臣氏の人格: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
ここで紹介されているid:HALTAN氏が引用している田中秀臣氏のtweetなどを読むと正直めまいでくらくらします。
田中氏と濱口氏やbewaad氏が意見が違うのはまあ良いとして、田中氏による両氏への批判は全く批判として成立しない、所属組織に関してのもの…こういう議論のぎの字も知らないような方と議論できる国民会議の方々は素晴らしいといわざるをえません。