イラク捕虜問題

アメリカ海軍によるイラク兵虐待疑惑 エルエルさんHPより(http://10e.org/mt/archives/200412/060134.php)
まずは上記ホームページで紹介されている写真を見てみてください。この写真のうちの一つはyahoo.com(http://story.news.yahoo.com/news?tmpl=story&u=/041203/480/la11112032329)でも紹介されているようですが、日本のyahooでは紹介されていないようです。yahoo.co.jpでの記事はこちら「証拠写真はネットから発見――米軍によるイラク人虐待疑惑」(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041207-00000003-wir-sci)
これを見ていて思うのは、このイラクに派遣されていたアメリカ人が半端な馬鹿でないからこの写真が出てきたんだろうなという実感・・・。この問題の写真はどうやらアブグレイブ刑務所*1とは別件で、海軍がイラク民間人宅に踏み込んだ時の模様のようですがこんなものをアメリカの自宅に持ち帰り家族に見せびらかす者の感覚も分かりませんが、これは実際この兵士が「馬鹿過ぎた」為に表面化した事件であってこの兵士がなまじ頭が良ければ(もしくは中途半端な頭の悪さならば)この写真も流出することもなく事件そのものが闇に葬り去られていたでしょう。
虐待事件などに関してアメリカは正直絶対に踏み込まないでしょう。アメリカが今回の件で問題にしているのは「写真の流出」であり「写真の撮影」です。虐待や民間人への暴行に関しては問題化しないのを「明言」しているようなものです。「イラク刑務所虐待事件――米軍、兵士のデジタルカメラなどの使用を制限へ」(http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/culture/story/20040527201.html)このような規制を徹底すれば、確かに上記で書いたような「馬鹿な」兵士は減り写真の流出は減るでしょう。しかし、これが虐待問題をより深い闇の中に沈めることとなるでしょう。
国際法は自らがそれを守ることで、自らも守られるという要素もあります。「信義」をその背景に置いた法であり強い強制力があるかというと必ずしもそうではありません。アメリカなどは一部「国際法」に関しては自らの軍事力を背景に強い強制力を働かせることに熱心ですが。正直な話アメリカは他の国の「人権」をどうこうするよりも。自らが国際的な人権保護の法の枠を受け入れるべきではないかと思います。
ちなみに興味のある方は「ジュネーブ条約」(日本語版)は「日本赤十字社」HP(http://www.jrc.or.jp/about/humanity/history.html)をご覧ください。
先週位に放送があった「ブラックホーク・ダウン」を思い出しました。まだあのアメリカ軍は「規律」は守ってましたがね・・・

*1:本来は「刑務所」という単語は裁判終了後の犯罪者を収容するところですからおかしいし、「捕虜収容所」とするべきなんでしょうがアメリカが「捕虜」と認めず権利を「与えて」いない状態なので仕方なく「刑務所」なのだろうと思います。追記:フセイン政権時代の政治犯収容刑務所だったらしいですね・・・つまり半ば固有名詞として「アブグレイブ刑務所」たぶん「アブグレイブ」にも語源があるのだと思いますが・・・イラク人にとって悪い思い出の土地となってしまうかもしれません。