反日デモ

 私は、今般の中国の反日デモには反対しています。テレビ画面が幾度も流されましたが、本当に反日デモとして燃え上がっているのならば、「日本」のマスコミがあのようなところで報道できる訳はありません。私に言わせてもらえば、エセ「右翼」の街宣や2ちゃんねるの祭りと変わりがありません。笑いながら石や卵を投げている人々を見ると、冷笑とともにその反面として怒りを禁じえません。
 しかし、そういった反日テロを行う人々に対する怒りとは別なところで、現「日本政府」の特に小泉首相の発言の「ヒトゴト」っぷりには驚かされました。法的には確かに「指示した」「任せた」でよいでしょうが、それに対しての自分の立場・考えを示すべきでしょう(明示する事が、外交関係にとって悪影響をもたらすということもありうる事ですので注意が必要ですが。)韓国とはいざ知らず、中国との懸案は「靖国」問題が中心であった訳ですから…最近は一番恐れていた尖閣諸島、海底エネルギーの問題にも拡大しましたが…。(海底エネルギーは早い段階では、中国側の言う共同開発の可能性も大きかったと思いますが、現在の中国国内世論の動向が、今後それを認めるかは微妙でしょう…。)

関連TB

http://d.hatena.ne.jp/Jonah_2/

 今回の中国によるインド問題の解決は、もしかすると対日感情の悪化のおかげではと言う気もしてしまいます。インドとの国境紛争の激しさは、日本のそれ*1とは比べ物にならない程のものであったことはご存知のことと思います。今回のインドと取り交わした約束の中に「インド」の常任理事国入りを支援すると言う条項が入っているようですがG4の結束が比較的固いといわれ、G4の中で最有力候補が「日本」ある以上中国は常任理事国増加問題は、表面では反対するが…という立場を取らざるを得ないのではないでしょうか。

2005-04-15 - あんとに庵◆備忘録

 中国のエネルギー問題(あるいは危機の可能性)に関して触れておられます。人口からいっても単純に日本の10倍、アメリカの5倍ある国です。エネルギー消費量として、一人当たりの量がずば抜けたアメリカを参考にするのは最悪ですが、日本レベルでエネルギー消費を行った場合、石油をはじめとした天然資源の枯渇は間違いないでしょう。もしかすると、枯渇以前に環境破壊で世界が滅びるかもしれません…。しかも中国はその可能性を踏まえた上で、手っ取り早い手段として原子力発電所の増設で対応しようとしている節があります。こういう現状を見ると、日本の対中国ODAの打ち切りは拙速ではなかったかと思わされます。「日本のODA」といえば金のばら撒きですが、環境指針の作成補助・環境向上施設の導入支援・新エネルギー導入補助など様々な可能性が失われたのではないかと思っています。