「エリックとエリクソン 〜 ハイチ ストリートチルドレンの10年」

NHKBSドキュメンタリー
昨日夜に再放送でやっているのを見た。ハイチのイメージは中南米諸国のその他の国々に抱くそれと今まで基本的に変わらなかった…。
ハイチ共和国 | 外務省


 日々の暮らしに追われる、一日一食しか食べられない(あるいはそれすらない事も)、どう見ても小学生くらいの子供たちの間で流行る危険なゲーム「スリーピングゲーム」*1、大統領(アリスティド)支持派と反対派の絶え間ない衝突…。


 日本はそうではないという安堵か、それとも今後そうなるのではないかという危惧か、自分の無力感に対する怒りか。とりあえずそういうものに襲われる…。


 そして、つい先日「デモクラシー」(バーナード・クリック著、岩波書店)を読んだ人間として

僕にとってデモクラシーとは分けることなんだ、一つの皿を、みんなで分け合って食べる。持っている者が持ってない者にあげる。それができるようになればこの国はきっとよくなる。

という言葉に対してデモクラシーは自らを説明する術を失っているような気がする。圧倒的なリアリティーの前に学問上のデモクラシーの説明は意味を持つのか?


 最後の兄弟そろって海で遊ぶシーン。最も中南米らしい明るい青空ときれいな海が非常に印象的。


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*1:どちらか片方が、相手が寝ているのを見つけた場合、なにをやっても良いというゲーム。体中傷だらけの子も多く、寝ている間にガソリンをかけられ死んだという子も…