常任理拡大「日本+1」 国連改革、米が包括提案

http://www.asahi.com/international/update/0616/014.html
 これも相当手前味噌な話。常任理事国入り賛成派の人もこれを見てまさか喜ぶ人は居ないと思いますが。よほど「ドイツ」と「ブラジル」を入れたくないんだろうといことが分かります。「G4」の切り崩しは現常任理事国(フランス以外の)が取ってくる手段のようで、これを考えると国連改革の目玉としての「常任理事国」拡大は現常任理事国の目から見ても不可避であると考えていると言えるかもしれません。(常任理事国拡大反対国の方々ご愁傷様です)
 そんな中で馬鹿だなと思うのが、日本の常任理事国入りを推進している主体の筈の現日本政府(小泉内閣)。
 折角、中国が口だけ反対のポーズを取っていた(ドイツの常任理事国入りは支持する、インドの常任理事国は支持するという発言をした上で、日本の常任理事国入りには問題があると言うようなニュアンスだった)*1ものを、靖国問題にせよ何にせよ「いちゃもん」(中国内部の強硬なナショナリストに)をつける機会を与えてしまったが為に、日本の常任理事国入り反対を立場でもあらわさなくてはいけなくなってしまったと言う状況に追い込んでしまったのではないかと考えています。
 日本の閣僚の東南アジア歴訪で、東南アジア諸国の積極的な協力を取り付けられなかった(共同提案国になる事に積極的でなかった)と言う事が報じられた記事で、日本の閣僚が訪れたところに数日前に中国の閣僚が訪れていたということが書かれていたように思うが、それが数日前ということが中国も反対活動自体を実際にやり始めたのは最近である事を示しているように思う。

*1:日本が入らずに、ドイツ・インドだけが入ると言う状況は我々「日本人」でなくても考えられにくかった事はアナン事務総長の「日本はほぼ確定」発言などからも読み取れる。つまり、これは中国から日本への無言のメッセージではなかったかと思うのであるが…。