民主主義の崩壊

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20051208i106.htm?from=main1

小泉首相が先の衆院選直後の9月下旬、民主党の前原代表に対し、連立政権構想を打診していたことが8日、明らかになった。
 関係者によると、首相は自らに近い人物を通じ、代表に就任したばかりの前原氏に自民党との「大連立」を持ちかけたが、前原氏は自民党に対抗する勢力が必要であることなどを理由に、即座に断ったという。
 衆院選では、与党である自民、公明の両党が定数の3分の2以上の議席を獲得した。にもかかわらず、首相が民主党に「大連立」を打診したのは、憲法改正構造改革を一気に進める狙いからと見られる。
 首相は9月20日、党代表の就任あいさつに訪れた前原氏に、「与党との違いを出そうとしない方がいい」と語っている。前原氏自身についても、「好漢だ。与野党だから戦わなければいけないという考えを超越して、政治家、党首として、どうこの国をよくしていこうかという観点が大事だ」と評価したことがある。
 これに関連し、前原氏は訪問先の米国・ワシントン市で7日午後(日本時間8日早朝)、記者団に対し、「自民党との連立の可能性は99・99%ないし、選挙によって政権交代を実現したいという考えに全く変わりはない」と述べた。
(2005年12月8日14時44分 読売新聞)

政策を争って、選挙を終わった直後に・・・。議会制民主主義の根本的否定に繋がるんではないでしょうか?誰か批判している人は居ないんですか?
大政翼賛会との指摘もむべなるかなですな。
ドイツとの類似指摘を見かけましたが、あちらは与野党伯仲かつその他の第3野党、第4野党の去就で大きく変りかねない状況があるでしょう。それに対して、日本は自民党だけでも少なくとも単独過半数。公明と民主党右派の差し替えではという考え方に関しても、都市部の大差がついた部分は別にしても、かなりの選挙区で公明党の支援の御蔭での勝利という事を考えると、公明党の切り離しは大連立成立後にはありえないでしょう。*1
まあ、公明党自民党に対して歯止めをかけられる*2、あるいは文句を言い続けるのは、支持母体の創価学会の思想と対立しかねない「靖国問題」だけという事になるかもしれないので、右派の方々にとってはそれだけ眼を瞑ればよいのでは?日蓮系のああいった在家信仰集団は結局帰結的に国家信仰に帰っていくのではないでしょうか。まあ、思想的な大衆運動*3は、体制側にとって用を果たせば、「狡兎死して走狗煮らる」となるようですのでご用心。

*1:右派系主張をされる方には、早く公明党を切り離して欲しいという願望のある方が多いようにお見受けしますが・・・・。

*2:実際にかけられているかどうかは別問題として

*3:右派左派限らずですが、特に日本の場合は右派において