ヨーロッパ

イタリアの総選挙の結果が、日本時間で明日午前中ごろに出るようです。
様々な問題が指摘されていた、ベルルスコーニ氏(現首相)もさすがに今回は年貢の納め時でしょう。首相在任中は訴追されないというような法律を、首相就任後成立させていたように思いますが、選挙に敗北した暁には何らかの形で司直の追及があるでしょうから、基本的に楽しみではあります。
これで、与党が負けるとイタリアはオリーブの木政権(中道左派)に返り咲きですね。プロディ氏(元首相)は再び首相に就任ということになりそうですが・・・結果は如何に?プロディ氏は確かEUでも要職*1を務めていたように思いますので、ユーロ不参加やトルコのEU参加で揺れていたヨーロッパのEU体制にも何らかの影響を与えるかもしれません。
フランスは、左派の大統領候補と目されていたと思いますが、ドビルパン氏(現首相)―イラク戦争の際にはアメリカを直接的かつかなり過激に批判し、日本のマスコミでも注目を浴びていましたが―が、若者の雇用に関する法律の問題で非難を浴び、かなり支持率を低下させています。一方、右派の大統領候補といわれているサルコジ内相は、ついこの間の暴動事件の際に、暴言で暴動をエスカレートさせていた張本人のようにも見受けられていましたが、強硬姿勢で国内の右派の支持は厚いようです。フランスの右派は基本的にアメリカ強硬派が多いようですし、ドビルパン氏の方も比較的対米強硬派に見えます。
ドイツは、前シュレーダー政権のアメリカ批判を批判していた、メルケル氏率いる右派が選挙で勝利したと言われましたが、結局前政権与党の中道左派との大連立政権、外相ポストはそちらに握られるという形で、前政権与党が狡猾であったと評価すべきか、右派側が支持されたのは外交政策の故でなく、国内の経済政策の主張が支持されたと判断したのか微妙なところではあります。
スペインは、親米を打ち出していた前首相アスナール氏が左派のサパテロ氏(現首相)に敗北しましたし・・・。これで、イタリアのベルルスコーニ氏が負けるようだと、親米と目されていたイタリアが脱落すると、ヨーロッパの有志連合はイギリスとアメリカが金で名前を名簿に入れさせた東欧諸国の一部のみという形になってしまいますね・・・。

*1:確か委員長ではなかったか?