消化試合こと自民党総裁選

http://www.sanspo.com/shakai/top/sha200607/sha2006073003.html(谷垣禎一氏、自民党総裁選は「消化試合にはしない」)
もう、既に消化試合ですね・・・本日朝のフジの番組では谷垣氏を持ち上げて「支持率急上昇」とかやっていましたが。単純に福田票が流れただけでしょ?
で、この消化試合・・・良いことか悪いことか?
単純に言えば両面あると思います。
悪い面:まあ、消化試合化したことによって政策論争は、しなかった場合に比べれば行なわれないでしょう。ただ、競った勝負であれば論功行賞や派閥間での票のやり取りというのが可視化されて、今後の日本政治、自民党内派閥を見る上では面白かったかもしれません。消化試合の場合は派閥の票取りまとめ力による存在感のアピールということになるのでしょうが・・・有力候補が出ていないので・・・津島派は候補者を立てないようですし。
あとは端的に・・・本当に安倍なんかを国の代表にして良いのという問題も・・・。*1
良い面:実質をともなわない、民意によって成立した自民党総裁=首相というアピールが出来なくなる。自民党としては、総裁選で盛り上げて、補選の敗北を消し去ったり、次の参院選に向けたアピールの場にしたかったのでしょうが・・・民主党は党首選を繰り上げ実施しなくて正解でしたね・・・。もし繰り上げ実施していれば一部マスコミは、党内論議で盛り上がらない部分を自民党総裁候補対民主党党首候補という枠組みで無理やり盛り上げようとした所でしょう。(ただし、今回の民主党の党首選は実質、小沢一郎氏の信任投票になるので・・・盛り上がるかというと微妙ですが・・・)*2
そのほかにも色々あるでしょうが・・・福田康夫氏の判断は自身が総理大臣になる可能性は減らしたもの*3の政治家として長生きするにはベターな選択ではないかなと思ったりもしています。

*1:本日朝の「報道2001」での藤井裕久氏の発言は的を射ていたように思う。安倍晋三氏が「核保有検討」を言い出したのは確か数年前の早稲田大学の講演のはず・・・そういった問題に私が知るかぎりもっともセンシティブに反応したのが実は中・韓ではなくオーストラリアであったように思う(ソースは失念)。山本一太氏が必死に擁護していましたが・・・まあ、失笑するしかないですね。

*2:付記:民主党の場合は、党内で代表戦が盛り上がると内部分裂と煽られる傾向があるのでもしかしたら信任投票システムの方がしばらくは良いかもしれません

*3:参院選の結果次第では福田待望論もありえなくはないと思われるが