『ポスト・デモクラシー』コリン・クラウチ

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コリン・クラウチ『ポスト・デモクラシー』(青灯社) - shinichiroinaba's blog
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5月6日朝日新聞小林良彰氏による書評http://book.asahi.com/review/TKY200705080216.html

個人的に非常に面白く読ませていただいた。
専門書と言うよりも、一般向けに書かれているという印象が強いが、内容の含むところは非常に奥深い。
イギリスの左派論客としての非常に鋭い、ブレア政権批判の書と読むことも出来るが、翻って日本に当てはめてみても、朝日新聞の書評において小林良彰氏が述べるように「まるで日本について書かれているよう」に当てはまる点が多い。
新自由主義に対してのアプローチと言うと、経済面に特化する議論が多いように思う。日本における格差論議なども中心はそこに置かれているようにも感じる。しかし、この本の主題は一貫して「政治」である。多元論、中間団体論、(ネオ)コーポラティズムなどの議論への直接の言及はないがこういった問題が深く絡まりあり背後に横たわっている。その上でこの本においては組合運動や政党の重要性一貫して擁護されている。