田母神論文事件 続報

自民で田母神氏擁護論 国防合同部会「なぜ悪い」
 自民党は11日午前、国防関係合同部会を開き、歴史認識に関し政府見解を否定する論文を発表して更迭された田母神俊雄・前航空幕僚長を擁護する意見が相次いだ。
 防衛省側が歴史教育の在り方を見直す考えを示すと、衛藤晟一参院議員は「歴史認識を教育するなんてことを言ってもらったら困る」と批判。岩永浩美参院議員は「田母神氏の持論がなぜ悪いのか分からない」、土屋正忠衆院議員は「(防衛省が)歴史観を対象に懲戒処分しようとしたのは問題」と反発した。
 一方、玉沢徳一郎防衛庁長官は「稚拙な知識で論文を書いていることが問題だ」と述べた。
(共同通信 2008/11/10)

 自民党の防衛関係合同会議で議論になった際、擁護する議員(擁護というよりも、収集を図った執行部の対応を批判する議員)が相当数いた模様。

 この防衛関係合同会議、多分参加しているのは「国防部会」「安全保障調査会」「基地対策特別委員会」の三つの会。


 参加者の詳細は下のページの「政務調査会(調査会・特別委員会)の詳細」のPDFかwordファイルを参考のこと。(ただし、部会には登録されている全議員が必ずしも参加している訳ではないことは注意)


具体的に発言者(しかも擁護派)で名前が挙がっているのは


しかも佐藤正久氏のblogによると同合同部会では

 本日の部会において、最も紛糾したのは、11月9日付の毎日新聞に掲載された五百旗頭真防衛大学校校長の論文だった。この論文では、今回の田母神さんの空幕長解任に触れ、「これに関連して想起するのは、1928年の張作霖爆殺事件である」として、「軍部に対するブレーキが利かないという疾患によって、日本は滅亡への軌道に乗った<中略>このたびの即日の更迭はシビリアンコントロールを貫徹する上で、意義深い決断であると思う」と綴られている。
 ある議員が問題視したのは、今回の田母神論文事案と張作霖爆殺事件を同一視しているという点と、あわせて、この五百旗頭論文は「部外への意見発表」であるが、その手続きがなされていたのか、という点だった。
 防衛省は、手続きの有無について、即座に答えられず、また論文の内容については確認していない、との発言があり、議員の間からは、「これこそ懲戒の必要があるのではないか」との怒号にも似た声が相次いだ。

 五百旗先生、保守の劣化は酷いですよ。多分、先生が考えられている以上に…。
 外から迎えた、政治史研究者つかまえて何を言っているんだこの人たちは…。


 朝日新聞紙上で、田母神論文の検討を行っているのも秦郁彦氏と保阪正康氏…。
 保阪氏が歴史学者かというとそうは思わないが、少なくとも両者ともに保守派の歴史家に位置づけられてきた人々。あえて朝日がこのキャスティングを行ったのは間違いないが、それにしてもこのラインにまで「酷すぎる」と言われていることに対する危機感とか、自覚が無さ過ぎる。


 今回の事件は、もう議論とかそういうものの前提が根本から成り立たない人がいる(しかも結構沢山)という可能性すら示しているのではないか?論文の余りのネタぶりに、当初は茶化すような態度で見ていたが…これは思っていた以上に戦後日本教育はやばかったということなのだろうか?