それは少し無理があるのではないか

2008.04.12 Web posted at: 14:39 JST Updated - CNN/AP
ワールド
毛派が優勢示すと選管委、ネパール制憲議会選挙で
カトマンズ――ネパールで10日実施した、立憲君主制から共和制への移行を最終決定する制憲議会(定数601)選挙で、選挙管理委員会は12日、これまで確定した5議席のうちネパール共産党毛沢東主義派が3議席を獲得したと発表した。
 同委によると、開票中の55議席でも毛派が優勢だという。確定した5議席の残りは、有力政党のネパール会議派、統一共産党がそれぞれ握った。全議席の確定までは今後、数週間掛かる見通し。
 今回の選挙は、約10年にわたる毛派の武装闘争の放棄を実現させた2006年11月の包括的和平協定から始まった政治改革プロセスの節目となる。共和制への移行が決まった場合、240年に及ぶシャー現王朝時代は終えんする。
 ただ、毛派の議席が伸びなかった場合、同派が混乱を狙う動きに出るとの指摘があった。既に選挙前には政党対立などに絡む暴力事件が多発、少なくとも20人が死亡した。投票日にも12カ所の投票所で衝突が発生したため閉鎖された。1カ所では投票箱が燃やされる事件も起きた。これらの暴力の背後には毛派が介在しているとの見方が強かった。

 最後の一段…
 選挙において有利な側が、選挙を妨害することのメリットはなんだろうか?途上国の選挙で、支持者がヒートアップして衝突という事態は容易に想像がつくが…。日本においては徳之島とか…。しかし、上記CNN記事では明らかに原因は「毛派」に帰結させられている。
 ギャネンドラ国王*1が多くの問題を残したネパール。反対組織としてもっとも大きかったのが、非合法化されていたネパール共産党毛沢東主義派
 ちなみに中国もアメリカも、国王を支持し*2、マオ派は批判を受けていた。ちなみにギャネンドラ元国王は、チベット系に対して(中国の支援を受け)かなり強い圧迫を加えていたのは事実。
 今後の展開次第では、もっとも成功した途上国の共産党ということになるかもしれない。タイは、国軍に敗北。ペルーのセンデロ・ルミノソは、フジモリ政権下でゴニョゴニョ…。まあ、キューバベネズエラ、ブラジルなども系統とは言えるのか。
 自国がこれからというところであり、他国に影響を及ぼすような余裕はまったく無いだろうが、近いだけにチベット問題へのスタンスは気になる。


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*1:現在は、王制廃止を決定していたはずなので、元王

*2:ギャネンドラ時代に、アメリカが明確に支援したという話は聞かないが…